新宿御苑のユリノキ
新宿区と渋谷区にまたがる新宿御苑は、周囲の長さ3.5キロメートル、広さ58.3ヘクタール。もともとは幕府の敷地で、その後、皇室の庭園となり、現在は誰でも入ることができる公園となっています。なお「御苑」とは、皇室の庭園という意味です。
公園を訪れたのは3月3日。樹はまだ冬化粧でしたが、その存在感たるや圧倒的でした。公園内にはユリノキ以外にも多くの巨樹があるのですが、そのどれもがほどよい距離間で立っています。そのためか、どの樹も伸び伸びと育っており、まわりに何もない地面から、どーんと天に向かって自由に伸びている。そんな印象を持ちました。
公園内には、そんな樹々の伸び伸びとした雰囲気が伝わり、ゆったりとしたムードが漂っていました。訪れた日は天気がよかったこともあり、小さな子どもを連れた家族、カップル、仕事の息抜きに来ている人、お弁当をおいしそうに食べている人たちの姿。そして常連なのでしょう。樹の絵を書いている人や、カメラを片手に写真撮影を楽しむ人がいました。
なので私も上着と靴を脱ぎ捨て、はだしで園内を(笑)。芝生を素足で歩くと、とても気持ちいい! 生きていることを実感しました。
ユリノキの近くに寄ってみると、こんな光景が。
きっと、この水を飲みに小鳥たちが集まり、その他小さな生物の命も育まれているんだろうな……。そんなことを想像しました。
樹の下には立派な実(?)がいくつも転がっていました。季節になれば、この実のもとである花が一斉にこのユリノキを彩り、その光景や壮観でしょうね。またその時期に来たいと思いました。