フリーライター『日日maika’i』

フリーライター杉山 忠義が書くブログです。

旧岩崎邸庭園のヒマラヤスギ、イチョウ

旧岩崎邸庭園(きゅういわさきていていえん)」へのアクセスは、東京メトロ千代田線「湯島駅」がもっとも近く、C13口から徒歩3分です。その他、東京メトロ銀座線「上野広小路駅G15口」、都営地下鉄大江戸線上野御徒町E09口」、JR山手線「御徒町・上野両駅」からも徒歩10~15分。上野方面からのアクセスの際には、上野公園の不忍池そばを通ります。私はこのルートで向かったのですが、ちょうどハス(蓮)が元気に育っている時期で、ハスの葉が池を覆い尽くす様はかなりの迫力がありました。

 

不忍池のハス

 

庭園は、三菱グループの創設者である岩崎家の本邸として、三代目社長である岩崎久彌(いわさきひさや)が明治29年(1896年)に建設しました。ゲストハウスとしての洋館、母屋としての和館、娯楽施設としての撞球室(ビリヤード場)、池を埋め立てて造られた芝庭から構成されています。洋館とビリヤード場は地下で、洋館と和館は地上で繋がっています。

 

旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園

 

以前は大名屋敷であり、その面影が確認できる景石や石灯籠、石碑などが置かれていて、近代の和洋折衷庭園の走りといわれています。なお以前紹介した六義園は、岩崎家の別邸です。

 

かつては東京ドームほどの広さがあり、発電設備も備えていたそうですが、現在はおよそ3分の1の規模に。東京都の都立公園として管理されています。長い砂利道を進み入園口に立つと、サービスセンターの裏手に大きなイチョウが立っていることに気づきます。

 

https://tadao-factory.hatenadiary.org/entry/2010/04/15/000000

 

旧岩崎邸庭園

 

旧岩崎邸庭園のイチョウ

旧岩崎邸庭園のイチョウ

旧岩崎邸庭園のイチョウ

 

このイチョウ、現在の建物が建設される前から立っており、推定樹齢は400年、幹周り約7.4m、樹高約30m。根元からすぐのところで幹が大きく2つに分かれていますが、その太さは圧巻で。乳と呼ばれる気根の姿も見えます。樹勢は良好で、洋館側に伸びた枝葉と建物の対比は趣がありました。

 

旧岩崎邸庭園のヒマラヤスギ

旧岩崎邸庭園のヒマラヤスギ

旧岩崎邸庭園のヒマラヤスギ

 

入園口から洋館を正面に見て、左側にあるビリヤード場に向かうところに園内で一番大きなヒマラヤスギがあります。ヒマラヤスギは明治初期に日本に入ってきたとされ、この樹もその1本だといわれています。

 

旧岩崎邸庭園の芝生

旧岩崎邸庭園の芝生

旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園

旧岩崎邸庭園のカエデ

旧岩崎邸庭園の小径

 

ビリヤード場の前は一面芝生の庭が広がっています。ヒマラヤスギ、サクラ、イチョウ、カエデといった樹々が立つ小径もあり、先に紹介した大名庭園の名残も、ここにあります。

 

芝庭や小径を散策するのはもちろん、洋館、和館には上がることができ、豪華な造りや内装を見ることができます(撮影は不可です)。和館にはお茶とお茶菓子が楽しめるスペースもあります。

 

多くの人で賑わう上野からほど近いですが、まさに“都会の喧騒を離れて”との言葉がピッタリの空間です。