フリーライター『日日maika’i』

フリーライター杉山 忠義が書くブログです。

巨樹

麻布山善福寺の「逆さイチョウ」

麻布山善福寺へのアクセスは、東京メトロ南北線・都営大江戸線の麻布十番駅から徒歩10分ほどです。都内でも有数の高級住宅街として知られている、麻布十番の商店街を通っていきます。外国人やセレブな雰囲気が漂う子ども連れの母親の姿も見られ、住みやすい…

大楢峠のコナラ

以前紹介した「金袋山のミズナラ」と違い、今回取り上げるコナラは山中に立ってはいますが、4つの登山道が交わり尾根が平らに開けた場所にあるため、多くの人目に触れてきました。 アクセス方法方も4通りあります。1つ目は、奥多摩町中心部の氷川から三ツ釜…

祥應寺のコノテガシワ

「祥應寺(しょうおうじ)」は祥応寺とも表記され、JR中央線、西武国分寺・多摩湖線の国分寺駅北口から徒歩10分の場所にあります。平安時代、駅の南側に建てられましたが、鎌倉時代末期の戦乱により消失。その後、地元住民の菩提寺として享保11年(1726年)…

金袋山のミズナラ

以前紹介した「倉沢のヒノキ」でも触れたように、山林が94%を占める奥多摩町には多くの巨樹があります。しかし深い山中に立つ樹もあり、広く知られていない場合があります。 「金袋山のミズナラ」は、まさにそんな樹のひとつ。10年ほど前にメディアで紹介さ…

丹沢山地に立つ中川の箒杉

山北町(やまきたまち)は、面積の約90%が丹沢大山国定公園と県立自然公園という、丹沢山地の自然に恵まれた町です。温泉旅館や民宿、キャンプ・バーベキュー場などが充実し、年間100万人を超える観光客が訪れます。なお先日韓国で開催された、世界陸上競技…

浜離宮恩賜庭園のクロマツとトウカエデ

「浜離宮恩賜庭園(はまりきゅうおんしていえん)」は四方を水で囲まれ、都内で唯一、潮の満ち引きによって池の深さを変える仕掛けが施された「潮入りの池」を持ちます。広さは約25ha、都営地下鉄大江戸線「汐留・築地市場駅」からそれぞれ徒歩7分。JR・地…

矢島稲荷の大ケヤキ

矢島稲荷の歴史は大ケヤキと同程度の約700年と考えられ、信仰深い氏子が、個人の祠として建立したとされています。実際、矢島稲荷が立つ場所は矢島さんという方の私有地です。稲荷も大ケヤキも個人の所有物ですから、稲荷を訪れる際には配慮が必要です。京王…

丹沢湖そばに佇む「頼政神社のトチノキ」

頼政神社は、自然豊かな丹沢山地にあります。以前紹介した「中川の箒杉」も同じく丹沢山地にありますが、箒杉は丹沢湖に注ぐ北側・河内川(こうちがわ)沿い。一方、頼政神社は、湖の南側に位置する三保ダム(みほダム)から流れ出る川沿いのそば、ひだまり…

宇津貫熊野神社のラッパイチョウ

「宇津貫熊野(うつぬきくまの)神社」への道のりは、JR横浜線「八王子みなみ野駅」から徒歩15分。このあたりは1997年に街も駅も開かれた「みなみ野シティ」というニュータウンで、整備された街並みが続きます。神社は斜面に位置し、低い場所に立つ鳥居から…

本郷弓町のクスノキ

最寄り駅である営団丸の内線・都営大江戸線「本郷三丁目駅」から徒歩5分。JR御茶ノ水駅・水道橋駅からも歩いて10~15分ほどという、まさに都会のど真ん中に立つクスノキです。実際、樹のそばにはマンションやオフィスビルが立ち並んでいます。樹齢約600年、…

水元公園のポプラ並木とメタセコイアの森

東京都の北東端に位置する葛飾区は、江戸川、綾瀬川、荒川、中川といった幾つもの川が流れ、川を境に、埼玉県、千葉県と隣接しています。水害が多く発生してきた歴史を持ち、江戸時代より治水事業が盛んでした。水元公園のもとである小合溜(こあいだめ)と…

御岳山に立つ巨樹の数々

「ここは本当に東京?」と思うほど自然豊かな標高929mの御岳山頂へは、ふもとから歩いて3時間ほどです。しかしケーブルカーを利用すれば、わずか6分で到着することができます。 山頂には、古くより山岳信仰の対象であった武蔵御岳神社(むさしみたけじんじゃ…

昭島・拝島公園にある「拝島・千歳のフジ」

拝島公園には史跡がいくつもあり、新東京百景に選ばれています。拝島大師(はいじまだいし)、大日堂(だいにちどう)、円福寺(えんぷくじ)、普明寺(ふみょうじ)、日吉神社などで、過去には辺りに8つの院が建っていたことから、大日八坊(だいにちはちぼ…

雑司が谷・鬼子母神堂の大イチョウ

鬼子母神は安産・子安(こやす)の神様で、境内には2つの像が祀ってあります。1つ目は、お堂建立のきっかけとなった母神像で、室町時代の永禄4年(1561年)に、現在の文京区目白台あたりで、掘り出されたと伝えられています。羽衣をまとい、左腕には赤ん坊…

国営昭和記念公園のサクラ

昭和記念公園は、昭和天皇陛下の在位50年を記念して、1983年につくられました。軍の飛行場であった立川基地の広大な跡地を利用して、現在では公園の他、陸上自衛隊立川駐屯地、海上保安庁、東京消防庁、警視庁など。官公庁の各施設が設けられ、立川広域防災…

葛飾八幡宮の千本公孫樹

八幡宮という名が付く神社は、日本各地に約4万4000社あり、大分県宇佐市にある宇佐神宮(うさじんぐう)が総本社になります。祭神は八幡神(やわたのかみ)で、應神天皇(おうじんてんのう)と同一です。應神天皇は数多くの地溝をつくり灌漑を進め、国内の産…

青梅・吉野梅郷の梅の木

吉野梅郷とは、JR青梅線「日向和田(ひなたわだ)駅」から奥多摩方面に2駅進んだ、「二俣尾(ふたまたを)駅」までの間、東西4キロに広がる、約2万5000本もの梅の木が立つ名所です。各地に多くある梅の名所の中でも格別だという声が多く、2009年にある新聞社…

あきる野・養沢神社のトチノキ

以前紹介した奥多摩・奥氷川神社と並んで、西多摩に数多くある神社の中で歴史ある神社のひとつに数えられている養沢神社は、その歩みの長さからなのでしょう。数々の逸話が伝えられています。まず、日本武尊(ヤマトタケル)に関する逸話です。ヤマトタケル…

江戸川区・善養寺「影向の松」

善養寺はJR総武線「小岩駅」南口から徒歩15分ほど、江戸川沿いにあります。駅からしばらくは賑やかな商店街が続きますが、川に近づくにつれ住宅や病院といった風景に変わり、同時に街中にも関わらず、大きな樹が道路沿いに立っていて目をひきます。松の樹の…

あきる野市・五柱神社の大杉

五柱神社の創建は不詳ですが、地域住民信仰の場として祀られ、元亀・大正時代(1570~1592)には、境内の大部分を社殿が占めていたそうです。その後、現在の小ぢんまりとした社殿に、寛政年中(1789~1801)の頃に改築されました。同神社への道のりは、JR五…

奥氷川神社の三本杉

「氷川」と名のつく神社は全国に260余りあり、その多くが東京・埼玉に集中しています。中でも奥氷川神社は、氷川神社のすべての始まりとの説もある、由緒ある神社。埼玉・大宮にある氷川神社(大宮氷川神社とも言う)、同じく埼玉・所沢にある中氷川神社と合…

奥多摩町日原の山中に立つ倉沢のヒノキ

地域の94%が山林である奥多摩町は、東京都という好立地なこともあり、ハイキングや山登りスポットとして人気があります。中でも日原地区は特にみどりが豊かで、自然林も多く、日原の巨樹数891本は日本一です。倉沢のヒノキが立つ場所は、日原集落と倉沢集落…

府中・大國魂神社に立ち並ぶ巨樹

東京大神宮、靖国神社、日枝神社、明治神宮と共に「東京五社」に数えられる大國魂神社は、JR府中本町駅、京王府中駅どちらから歩いても5分ほどの場所にあります。神社の広さは1万5000坪ほどで、東京ドーム約1個分です。辺りは大きなスーパーマーケットや住宅…

白金台・附属自然教育園の「大蛇(おろち)の松」

白金と聞くと、多くの人が都心部の高級住宅街をイメージすると思います。ですが古代には原始林があった場所で、その後人の暮らしが始まってからも畑や田んぼといった農地が辺りを覆い、緑豊かな地域だったそうです。そして国立科学博物館附属自然教育園は、…

八王子の甲州街道に連なるイチョウ並木

甲州街道は江戸幕府によって整備された道で、東京・日本橋を出発点とし、新宿、府中、八王子を通過。神奈川県・相模原、上野原を抜け、山梨・甲府、長野・下諏訪で中山道と合流する街道です。江戸幕府を治めていた徳川家康に有事があった際の逃げ道として、…

谷中のクスノキ・シイノキ

谷中は、東はJR山の手線、西は不忍通り、南には上野公園、そして北は道灌山(どうかんやま)通りに囲まれた、東西1kmほどの地域を指します。過去には生姜を育てる農村が有名だった場所で、お酒のおつまみとして人気が高い「谷中生姜」の由来となっています。…

多摩ニュータウンに立つ2本の大きなシイノキ

2本の大きなシイノキへの最寄り駅は、多摩センター駅です。 多摩センター駅は、小田急電鉄、京王電鉄、多摩都市モノレールに加え、羽田・成田空港を往復するバスが乗り入れるターミナルが整備されるなど、多摩ニュータウンの中心に位置するハブステーション…

練馬・白山神社に立つ2本の大ケヤキ

白山神社は、都営地下鉄大江戸線・西武豊島線「豊島園駅」から、徒歩5分ほどのところにあります。辺りには十一ケ寺(じゅういちかじ)という由緒ある寺院や住宅が立ち並び、穏やかな雰囲気が漂っています。駅の反対側にある遊園地・豊島園の喧騒を感じるこ…

山梨県・靏嶋神明社に立つ対の大イチョウ

靏嶋神明社の創建に関しては不明ですが、宝永4年(1707年)再建の棟札(むなふだ)が残ることから、それ以前に建てられたことが分かります。御祭神(ごさいじん)は天照大神(あまてらすおおみかみ)です。 「神明社」と名が付く神社は、皇室の祖神であり、…

与野の大カヤ

「与野の大カヤ」が立つ場所は、妙行寺(みょうぎょうじ)脇にある、金比羅天堂が建つ敷地内です。妙行寺は古くは禅寺でしたが、応永15年(1408年)日蓮宗の高僧、日英上人の勧めに従い、日蓮宗に改宗したと伝えられており、正式名称を日蓮宗東永山妙行寺と…